【堺 離婚 弁護士】夫から離婚を切り出された妻が踏むべき四つの初動
婚姻費用子供との面会交流子供の養育費親権と監護権財産分与離婚までの流れ目次
- 1 突然「離婚したい」と切り出されたとき、その場で答えてはいけない理由
- 2 なぜ即答してはいけないのか|夫の「離婚切り出し」に潜む準備の差
- 3 最初に動く|「離婚届不受理申出」を市役所に提出する
- 4 つぎに動く|別居前後の預貯金・通帳・カードを掌握する
- 5 三つめに動く|婚姻費用は別居した月のうちに請求する
- 6 押さえておく事実|有責配偶者からの離婚請求は判例上ほぼ通らない
- 7 そのうえで方針を選ぶ|「離婚を回避する」か「条件交渉に切り替える」か
- 8 浮気・モラハラが背景にあるとき|慰謝料と証拠の押さえ方
- 9 子どもがいる場合に押さえる論点|親権・養育費・面会交流
- 10 公正証書と離婚協議書|口約束では取り返しがつかない
- 11 「離婚したくない」と決めた場合に腰を据えて取り組む
- 12 「条件交渉に切り替える」と決めた場合の進め方
- 13 堺市の妻が堺 離婚 弁護士に相談すべきタイミング|堺東駅前事務所の視点
- 14 よくあるご質問|「堺 離婚 弁護士」で検索している方からよく聞かれる点
- 15 まとめ|堺 離婚 弁護士に相談する前に押さえるべき四つの初動
突然「離婚したい」と切り出されたとき、その場で答えてはいけない理由
「先週末、突然『離婚してほしい』と言われました。来週、夫が家を出るそうです」
堺東の事務所で初回相談を受けていると、月に何件かは、こういう切り出され方をされた方に出会います。お話を伺うと、ご主人は開業医、勤務医、上場企業の役員、堺市役所の幹部職員、あるいは弁護士・税理士・公認会計士といった士業で、ご相談に来られるのは専業主婦かパート勤務の奥さま、年齢は40代後半から50代が中心です。
最初に申し上げておきたいのは、この切り出しを受けた直後の数日で、その後の交渉の主導権がほぼ決まる、ということです。夫の側は、たいてい数か月、長ければ1年以上かけて準備をしています。これに対して妻の側は、その場で答えを求められる。情報量も準備量も、最初から大きく開いているのです。だからこそ、即答だけは避けていただきたい。これは、初回相談でいちばん強くお伝えしている点です。
ひとつ、印象に残っている事案をご紹介します。ご相談に来られた時点で、夫はすでに別居先のマンションを契約し、所属する医療法人の顧問税理士に資産整理の相談を済ませ、過去に奥さま名義の口座へ移していたお金まで戻す段取りを終えていました。奥さまが「離婚はしない」と即答した翌週、夫は予定どおり家を出ました。準備された側と、されていない側の差が、そのまま結果に出てしまった例です。
このコラムは、同じような場面に立たれた堺市・堺東エリアの女性に向けて、即答せずにまず動かすべき四つの初動を、弁護士が実際に手がけている順序のままお伝えするものです。制度の一般的な説明ではなく、堺管内の家庭裁判所・公証役場・区役所の窓口が現にどう動くかを前提とした、その日から使える手順としてお読みいただければと思います。
なぜ即答してはいけないのか|夫の「離婚切り出し」に潜む準備の差
夫から離婚を切り出された方には、まず、夫の側はすでに弁護士・税理士・場合によっては交際相手まで巻き込んで動いている前提で考えてください、とお伝えしています。堺東での相談で繰り返し見てきた事案を、いくつかご紹介します。
ひとつは、夫が「離婚したい」と言った翌日に荷物をまとめて家を出る例です。これは衝動ではありません。別居先の確保、引っ越しの手配、職場や子どもの通学への影響まで、先にスケジュールが組まれています。妻が即答で「離婚はしない」と返すと、夫はそれ以上の話し合いをせず、予定どおり出ていきます。財産分与は別居時点を基準に評価するのが家庭裁判所の運用ですから、妻が動揺している間に、夫にとって都合のよい時点の数字が固まってしまうのです。
もうひとつは、堺市内の医療法人に勤める開業医のご主人の事案です。別居の半年から1年前から、夫名義の預金が、医療法人名義の口座や夫のご両親名義の口座へ、少しずつ移されていました。数百万円を一度に動かすのではなく、月に数十万円ずつ時間をかけて移すため、家計簿を見ていても気づきにくい。妻が「離婚はしない」と返した瞬間、夫はそれを修復の意思と受け取り、最後の整理を堂々と進めてしまいます。
不倫が背景にある場合は、夫は「とにかく時間を稼ぐ」発想で動きます。あとで詳しく書きますが、不倫をした側からの離婚請求は、別居が相当の長期間に及ばないと裁判所では認められません。だから夫は、1日でも早く別居を始め、1日でも長く別居期間を積もうとします。妻が「離婚はする、条件は後で」と答えてしまうと、夫の時間稼ぎの段取りに乗ってしまうことになりかねません。
これらに共通するのは、夫の側にあらかじめ描いた計画があり、妻はそれを知らないまま反応している、という点です。妻が反応しなければ、その計画は進みません。即答を避けるという、ただそれだけのことが、夫の段取りを止める最初の一歩になります。
具体的には、夫の話を一通り聞いたうえで、この一文だけを返してください。「大事な話なので、すぐには答えられません。一週間ほど考える時間をください」。これは離婚を断る意思表示でも、応じる意思表示でもありません。考える時間をとる、というだけのことです。法的に不利になることは一切なく、後の調停や裁判で「妻が即答を避けた」ことが問題にされることもありません。むしろ、落ち着いて対応された方として、夫側にも裁判所にも良い印象を残します。
最初に動く|「離婚届不受理申出」を市役所に提出する
初動の一つめは、離婚届不受理申出を市区町村役場に出すことです。ご依頼をお受けした離婚事件では、最初の数日のうちに必ずお願いする手続のひとつです。
理由は、戸籍窓口の運用にあります。理論上は、協議離婚は夫婦双方の真意による合意がなければ無効です。しかし実務では、堺市をはじめどの市区町村の戸籍係も、提出された離婚届に署名・押印が揃っていれば、双方の意思をその場で確認することなく受理します。窓口での本人確認も一律ではなく、第三者が代理で持ち込んだ場合に必ず止まるとは限りません。
これが現場でどう問題になるか。たとえば、夫が以前「とりあえず書いておいて」と言って妻に署名させた離婚届を、何年も手元に置いている事案があります。あるいは、別居後に妻の署名をまねて書いた離婚届を、窓口の混み合う時間帯に出すケースもあります。いったん受理されてしまうと、後から協議離婚無効確認の調停を家庭裁判所に申し立て、不成立なら訴訟という流れになります。決着まで、早くても半年、長ければ1年以上。その間、戸籍上は離婚した状態が続き、子の戸籍、健康保険、税の配偶者控除、年金の手続まで連動して動いてしまいます。元に戻す労力は、想像される以上に重いものです。
これを未然に防ぐのが、不受理申出です。堺市にお住まいなら、本籍地または住所地を管轄する区役所(堺区、北区、中区、東区、西区、南区、美原区)の戸籍係に、本人確認書類を持ってご本人が行かれれば、その日のうちに受理されます。手数料は無料、有効期間は取下げまで無期限です。なお、本籍地と異なる区役所で申し出た場合は、本籍地の市区町村に通知が回る運用になっており、全国どの市区町村の窓口に離婚届が出されても効力が及びます。夫への通知は原則としてされません。後日、夫が窓口に離婚届を持参しても、不受理申出が出ているため受理できないと告げられ、その場で止まります。
ここで誤解のないように申し上げると、不受理申出は離婚を断るという意思表示そのものではありません。後で協議に応じると決めたら、ご本人が窓口で取下げを申し出ればよいだけです。出したことを夫にわざわざ伝える必要もありません。後で取り下げればよいのですから、出しておいて損になることは何もない。費用ゼロでかけられる保険のようなものだと考えています。
ご相談のタイミングによっては、初回相談の帰りに区役所へ立ち寄って、その足で出していただくこともあります。
つぎに動く|別居前後の預貯金・通帳・カードを掌握する
初動の二つめは、家計に関わる書類を、現物またはコピーでご自身の手元に確保することです。あれもこれもと並べると動けなくなりますから、優先順位で申し上げます。
最優先は、夫の収入を示す資料と、預金の残高がわかる資料です。具体的には、直近の源泉徴収票、預貯金通帳の見開きと直近1年分の記帳ページ。源泉徴収票は「支払金額」の欄が婚姻費用や養育費の算定で使う総収入にあたりますので、この一枚があるかないかで、後の見通しの立てやすさが変わります。次に押さえたいのが、確定申告書の控え(自営業・経営者の場合)、定期預金や投資信託の取引報告書、生命保険・学資保険の証券、住宅ローンの契約書、不動産の登記識別情報通知です。さらに余裕があれば、退職金規程(就業規則の本則とは別冊になっていることが多いです)、医療法人や同族会社の決算書類まで。これらを記憶ではなく、紙またはスマートフォンの写真として残しておくことが、後の交渉を支える土台になります。
ひとつ、強く注意していただきたいことがあります。夫名義の口座から無断でお金を引き出すことは、絶対に避けてください。後の交渉で「妻が勝手に財産を動かした」と反論する材料を、こちらから渡してしまいます。やってよいのは、同居中にご自身が普段から目にできた書類を、コピーまたは写真に残すことだけです。
なぜここまで急ぐのか。別居が始まったあとに「夫の通帳を見せてほしい」と求めても、出てくる頃には残高はきれいに整えられている、というのが現場の通例だからです。逆に、別居の数週間前か当日に、夫名義の口座の残高を一枚写真に残せていれば、後の財産分与の調停や審判で、別居時点の基準残高を示す動かしがたい資料になります。家庭裁判所は別居時の残高を基準に分与額を算定しますから、この一枚の有無が、数百万円単位の差につながることが現実にあります。
退職金についても触れておきます。理論上は、将来支給される退職金も財産分与の対象です。ただし実務では、別居時に自己都合退職したと仮定した場合の支給見込額を基準に評価するのが一般的で、退職がよほど先だと対象から外れる扱いになることもあります。夫が公務員や大企業勤務で、退職金が高額になる見込みの場合は、この評価のしかたで金額が大きく動きますので、早い段階で退職金規程を押さえておく意味は大きいのです。
夫が高収入であるほど、対象になる財産は預貯金以外にも広がります。財産分与の対象になる夫の財産の全体像と、隠された場合の調べ方については、別コラム【堺 離婚 弁護士】高収入の夫が「財産を隠す」とき、弁護士はどう動くかで詳しく書いていますので、あわせてお読みください。
三つめに動く|婚姻費用は別居した月のうちに請求する
夫が家を出る、あるいは妻に出ていくよう告げる場面になったら、その当月のうちに動くべきなのが婚姻費用の請求です。四つの初動のなかでも、いちばん日付が重要になる手続です。
民法第760条は、夫婦である間は収入に応じて生活費を分担する義務があると定めています。これが婚姻費用で、理論上は、別居が始まった日から発生します。ところが実務では、家庭裁判所は支払いの始期を、内容証明などで請求した時点、あるいは調停を申し立てた月とするのが通例です。つまり、別居から3か月、半年と放っておいてから調停を申し立てると、その間の婚姻費用は事実上もらえないことが多いのです。理論と実務がはっきり食い違う、典型的な場面です。
そこでお願いしているのは、別居の意思が固まった瞬間、できれば別居した当月のうちに、二つを並行して動かすことです。
ひとつは、内容証明郵便で婚姻費用の請求書を夫の住所に送ること。これは「請求した日付」を動かしようのない形で残すための作業です。内容証明を送った月から婚姻費用が認められた裁判例も現にあります。もうひとつは、大阪家庭裁判所堺支部に婚姻費用分担調停を申し立てることです。書式はインターネットでも手に入りますが、収入資料の付け方や別居に至った経緯の書き方には実務的なコツがあり、ご自身で申し立てるより、弁護士が関与したほうが第1回期日からの進みがよくなる、というのが正直な実感です。
堺支部の調停がどう進むかも、知っておかれると安心です。申立てから第1回期日までが概ね1か月から2か月。当日は、申立人と相手方が別々の待合室に通され、顔を合わせずに済むよう配慮されます。男女2名の調停委員が、双方から交互に話を聞く形で進み、その後ろで家事審判官(裁判官)が全体を見ています。婚姻費用の調停は、離婚本体の調停より早く動く傾向があり、3回前後の期日で結論が出ることもあります。
夫が婚姻費用を支払わないまま調停を引き延ばす構えを見せたときには、審判前の保全処分という手段があります。これは、調停や審判の結論が出る前に、生活費の仮払いを命じてもらう申立てです。要件のハードルはありますが、生活が立ち行かないという事情が示せれば、当面の支払いを先に確保できる場合があります。「調停の結論まで生活費がもらえないなら困る」という方には、この選択肢があることをお伝えしています。
婚姻費用の金額は、家庭裁判所が公表している算定表が出発点です。ただし、夫が医師、開業医、経営者、士業などで、給与所得2000万円または自営収入1567万円という算定表の上限を超える場合、扱いが一律ではありません。理論上は算定表の上限額で頭打ちとする考え方もありますが、実務では、上限額を採用する例と、上限を超える収入にも一定の割合で按分して上積みする例が並んでいます。どちらの構成で主張するかは、夫の収入の中身と、妻側がこれまでの生活費の実額をどこまで示せるかによって変わってきます。
別居直後の動き方と婚姻費用の具体的な手順は、コラム【堺 離婚 弁護士】別居直後の「婚姻費用の仮払い・緊急対応」ガイドと、【堺東の熟年離婚】堺 離婚 弁護士が解説:高収入夫との交渉は「別居初動30日」が重要に詳しくまとめています。
実務家として強調しておきたいのは、婚姻費用は単なる生活費ではない、という点です。婚姻費用が安定して入る状態を作れれば、妻は焦って離婚に応じる必要がなくなります。半年でも1年でも、夫からの「条件を下げるから早く離婚してほしい」という求めを断り続けられる。この備えが、後の条件の話し合いでいちばん効果的です。
押さえておく事実|有責配偶者からの離婚請求は判例上ほぼ通らない
ここまでの三つの初動を踏んだうえで、弁護士として時間をかけてご説明するのが、不倫や暴力など離婚原因を自分で作った側からの離婚請求は、原則として認められない、という最高裁判例の枠組みです。「離婚に応じない」と決めた方にとって、いちばん堅い根拠になります。
離婚原因を自ら作った配偶者を、有責配偶者と呼びます。最判昭和62年9月2日大法廷判決は、有責配偶者からの離婚請求が認められるには、三つを総合的に満たす必要があるとしました。ひとつめは、別居が当事者の年齢や同居期間と比べて相当の長期間に及んでいること。ふたつめは、夫婦の間に未成熟の子がいないこと。みっつめは、離婚を認めることで相手方配偶者が精神的・社会的・経済的に極めて苛酷な状態に置かれるなど、離婚を認めることが著しく社会正義に反するといえる特段の事情がないことです。
この判例の事案は、夫74歳、妻70歳、別居期間が約36年というものでした。同じ年の最判昭和62年11月24日も、別居約30年の事案で離婚を認めています。理論上は「相当の長期間」に明確な年数の線引きはありません。しかし実務の感覚では、別居5年程度では相当の長期間とは評価されにくく、運用上は8年から10年あたりが一つの目安になっています。これより短い別居で、有責配偶者からの離婚請求が認められた事案は、ほとんど見受けられません。
関西で参考になるのが、大阪高裁平成26年12月5日判決です。第一審の大阪家裁は、別居の長さと修復の見込みのなさを理由に、夫からの離婚請求を認めました。ところが控訴審の大阪高裁は、未成熟の子がいることと、妻側が置かれた苛酷な状況を慎重に見直し、有責配偶者からの離婚請求は許されないとして、一審を覆しています。大阪の高裁が、妻側の置かれた状況を厚く見る傾向にあること。実務の感覚に近い例として、ご相談の際にもよくご紹介します。
もうひとつ、実務で重要になる視点があります。夫の側の弁護士は、この判例を当然知っています。だから、有責性が明らかで別居期間も短い段階で離婚訴訟を起こしても、判決では離婚が認められないことを理解しています。裁判で離婚が認められないのであれば、夫の側には「条件を譲ってでも話し合いで離婚したい」という気持ちが生まれます。妻が冷静に時間をかけるほど、夫の側が条件を上積みしてくる。これが、これまで経験してきた現実の流れです。
ここに、もう一段の経済的な意味があります。離婚が成立しない間、妻は婚姻費用を受け取り続けられます。婚姻費用には妻自身の生活費分が含まれますが、離婚が成立すると、夫の支払いは子どもの分の養育費だけに変わり、金額は大きく下がります。理論上は婚姻費用と養育費は別の概念ですが、実務では、離婚を急がないこと自体が経済的に理にかなう場面がある、ということです。焦って離婚に応じる前に、この構造を知っておいていただきたいと思います。
そのうえで方針を選ぶ|「離婚を回避する」か「条件交渉に切り替える」か
四つの初動を終えた段階で、ご自身の人生としてじっくり考えていただくのが、離婚を回避するのか、それとも条件の話し合いに切り替えて離婚するのか、という方針の選択です。
初回相談から3か月、半年とお付き合いするなかで実感しているのは、最初は「離婚は絶対にしたくない」とおっしゃっていた方が、別居生活を半年ほど送るうちに「これだけの条件が整うなら、新しい生活を始めたい」と変わっていかれる例が、半分を超えるということです。理由はさまざまで、別居後の夫の言動、子どもの様子、ご自身が一人の時間を持って気持ちの整理がついたこと、いくつもの要素が重なります。
逆に、最初は条件の話し合いに前向きだった方が、夫の謝罪や子どもの成長を見るなかで「やはり家庭を続けたい」に戻られることもあります。どちらの選択も尊重されるべきもので、弁護士の役割は、ご本人の気持ちが動いたときに、どちらの方向にも切り替えられるよう、選択肢を保ったまま支えていくことだと考えています。
方針を考えるときの論点を、いくつか挙げておきます。未成熟の子がいる場合は、有責配偶者からの離婚請求の壁が高くなる一方で、子の福祉という観点から、親権・養育費・面会交流の話が前面に出てきます。親権の取得を希望される場合の準備は、コラム子どもの親権を確保するための準備と戦略をご覧ください。夫が高収入の場合は、財産分与の額が大きくなります。退職金、年金分割、生命保険、自社株、医療法人の出資持分、不動産まで広く対象になり得るためです。財産分与の全体像は堺市で高収入者の離婚・財産分与に強い弁護士が解説に、医師のご主人の場合は【堺 離婚 弁護士】医師の夫との離婚で妻が押さえるべき財産と手続の勘所に、経営者のご主人の場合は【堺 離婚 弁護士】会社経営者の夫との離婚|自社株と役員報酬の押さえ方に、それぞれまとめています。並行してお読みいただくと、方針の解像度が一段上がります。夫が不倫を背景に離婚を求めている場合は、慰謝料の上積みが大きな交渉材料になります。慰謝料を含めた条件全体の組み立ては、【堺 離婚 弁護士】高収入の夫の浮気・不倫が発覚したらに総合的にまとめました。
方針を選ぶうえでいちばん大切にしていただきたいのは、ご自身の判断で決めること、そしてその判断が、お金や気持ちの面で追い詰められた状態で出されたものでないことです。三つめの初動の婚姻費用と、一つめの初動の不受理申出をしっかり打っておけば、半年でも1年でも、焦らずに考える時間を作れます。
浮気・モラハラが背景にあるとき|慰謝料と証拠の押さえ方
夫が離婚を切り出してくる背景には、不倫やモラハラが隠れていることが少なくありません。「まったく気づかなかった」という方より、「うすうす感じていたが、ここまで進んでいるとは思わなかった」という方のほうが、むしろ多数派です。
不倫が原因の事案で、初回相談の直後にお願いするのは、夫のスマートフォン、共有のクラウド、自宅のパソコンに残っている記録の保全です。理由は単純で、夫は離婚を切り出した時点で、自分に非があることを自覚しているからです。LINEのやり取り、写真、領収書、位置情報、メール。これらは数日のうちに消されてしまうのが通例です。同居しているうちに、夫がスマートフォンを置いて入浴している数分、書斎のパソコンが立ち上がったままの瞬間、共有クラウドに妻のIDでもアクセスできる隙間。それが最後の機会になることが多いのです。証拠の集め方と、法廷で通用する形式については、コラム浮気の証拠の集め方|法的に有利な証拠の種類と注意点に、慰謝料の相場については不貞行為の慰謝料相場を弁護士が解説に詳しくまとめています。
証拠の集め方について、ひとつ実務的な注意を。理論上は、民事の裁判で違法に集めた証拠がただちに使えなくなるわけではありません。しかし実務では、集め方が露骨だと、かえって裁判官の心証を損なうことがあります。探偵による調査も、費用が数十万円かかるわりに、すでに別居していて決め手になる場面を押さえられないと、費用倒れになることがあります。どこまで自分で動き、どこから専門家に任せるかは、早めに弁護士と相談して決めていただくのが安全です。
モラハラが背景にある場合は、不倫とは進め方がまったく違います。比較的少ない証拠で立証しやすい不倫と違い、モラハラは長い時間をかけた言動の積み重ねで立証していくものだからです。お勧めしているのは、録音、日記、メールやLINEの保存です。とくに、日付をつけて「今日、夫からこう言われた」と書き残し続ける日記が効果的です。一つひとつは小さくても、積み重なると、裁判官に状況を伝える説得力のある資料になります。モラハラ事案の証拠と条件の組み立ては、DVの証拠の集め方|慰謝料請求や離婚を有利に進めるには?にも触れています。
慰謝料は、不貞・モラハラ・DVといった不法行為があった場合に、財産分与とは別の枠で請求できるお金です。財産分与の額が大きい高収入夫の事案ほど、慰謝料をついでのように軽く扱ってしまう方が多いのですが、慰謝料は財産分与とは別個の独立した請求です。両方をきちんと押さえることで、条件全体が一段厚くなります。離婚と同時に慰謝料を請求する手順は、離婚と同時に慰謝料を請求するための証拠と方法は?にまとめています。
子どもがいる場合に押さえる論点|親権・養育費・面会交流
夫から離婚を切り出されたとき、いちばん心が痛むのは子どものことです。小学生から高校生のお子さまをお持ちの方は、生活の拠点をどうするか、転校をどう避けるか、教育費をどう確保するか、いくつもの心配が一度に立ち上がります。
親権について、理論上は、父と母のどちらが親権者にふさわしいかは、子の福祉の観点から平等に判断されることになっています。しかし実務では、これまで誰が主に子どもの世話をしてきたか、いわゆる主たる監護者は誰かが、大きな比重を占めます。夫が高収入だと収入面では有利に見えますが、これまで子育ての中心を担ってこられた妻が親権で不利になることは、これまでの事案ではほとんどありません。家庭裁判所調査官の調査でも、監護の継続性と子の意思が重く見られ、収入の多寡で覆ることは、思われているより少ないのです。
ただ、油断は禁物です。夫が本気で子を引き取ると言ってきた場合、別居のときに子をどちらが連れていくか、子の生活環境を変えるか変えないかが、その後の親権の話し合いの出発点を決めます。妻が落ち着いて対応し、子と一緒に暮らしながら、別居後もこれまでどおりの生活を保てる態勢を整えること。これが、堺管内の家庭裁判所の運用に照らしても、親権の獲得につながりやすい組み立てです。
養育費は、家庭裁判所の算定表をもとに、夫の収入が上限を超える場合の扱いが論点になります。さらに大きいのが、私立中高一貫校、医学部進学、塾や習いごとといった、算定表の枠を超える特別費用をどう分担するかです。高収入夫との離婚では、ここで数百万円から数千万円の差が生まれます。算定表をそのまま当てはめると、年収2000万円台の夫の養育費は月20万円から30万円程度ですが、私立中学から私立大学医学部まで進むお子さまの場合、学費だけで年300万円を超えることもあります。算定表の枠ではとても足りません。実務では、算定表の額に加えて、進学に伴う特別費用は別途協議のうえ相応に分担する、といった条項を公正証書に入れておきます。この条項の作り込みが、後で大きな差につながります。養育費の増額や変更については、コラム養育費増額調停とは|増額・減額が認められるケースや手続きの流れを紹介で詳しく書いています。離婚が成立した後でも、事情の変化に応じて増額を求められる仕組みがあることは、知っておいていただきたいところです。
面会交流について、理論上は、実施するかどうか、どのくらいの頻度かに法律上の決まりはなく、子の福祉に沿って個別に決めることになっています。しかし実務では、月に1回、数時間程度というあたりが一つの相場になっています。子の福祉の観点から積極的に認める運用が現在の主流ですが、夫がDVやモラハラの主体であった場合や、子どもへの精神的な負担が心配される場合は、第三者の立会いや、手紙のやり取りといった間接的な交流に切り替える設計も可能です。堺管内では、家庭問題情報センター(FPIC)などの第三者機関を利用する例があります。
子の戸籍と氏についても触れておきます。離婚しただけでは、子は自動的に親権者である妻と同じ戸籍に入りません。家庭裁判所に子の氏の変更許可を申し立て、許可の審判を得たうえで、市区町村役場に入籍届を出す、という手順が必要です。離婚後の生活設計全般は、コラム離婚後の生活設計で後悔しないためにもあわせてご覧ください。
公正証書と離婚協議書|口約束では取り返しがつかない
離婚を回避するのか、条件の話し合いに切り替えるのか、方針が定まったあと、実務でいちばん大切になるのが、合意した内容を書面にすることです。弁護士としてしつこいほどお伝えしているのは、口約束だけで終わらせないでください、という一点です。
印象に残っている事案があります。離婚成立から3年経って相談に来られた方でした。離婚のとき「養育費は毎月20万円」と口で約束したものの、書面にしていなかった。離婚から1年半後に夫が支払いを止め、連絡も取れなくなった。ご相談に来られた時点で、未払いは累計500万円近くにのぼっていました。あらためて養育費の調停を申し立てましたが、過去の未払い分をすべて遡って取れたわけではなく、結局、相当額の損失が残りました。
理論上は、離婚協議書を作れば、当事者の間の権利義務は確定します。しかし実務では、強制執行認諾文言のついた公正証書にしておかないと、夫が支払いを止めたときに、すぐ差押えに進むことができません。協議書だけでは、あらためて裁判を起こすところからやり直しになります。離婚から数年経って養育費が止まったとき、ゼロから訴訟を起こす負担を考えれば、最初に公正証書を作る手間と費用は、安い保険料のようなものだと考えています。
堺管内で離婚の公正証書を作る標準的な窓口は、堺合同公証役場(堺市堺区市之町西2丁目1番8号)です。事前の打ち合わせから作成まで、内容にもよりますが2週間から3週間ほどみておくと安心です。費用は、目的の価額に応じてスライドする仕組みになっています。公正証書の起案で意識しているのは、養育費と財産分与の支払日と振込先の特定、支払いが滞った場合の遅延損害金、分割払いのときに一定回数滞ったら残額を一括で請求できる条項、夫の住所や勤務先が変わったときの通知義務、そして子の進学に伴う特別費用の扱いです。ここが抜けていると、後で条文の読み方をめぐって揉めるのが定番です。
公正証書の条項の作り込み、未払いが起きたときの差押えへのつなげ方、年金分割の合意の入れ方については、コラム【堺 離婚 弁護士】高収入の夫が「約束を守らない」リスクに備えるに具体的にまとめました。夫が高収入であるほど、合意する金額も大きく、公正証書を作らなかったときの損失も、それに比例して大きくなります。
「離婚したくない」と決めた場合に腰を据えて取り組む
四つの初動を踏み、有責配偶者からの離婚請求は通らないと知ったうえで、ご自身の判断として「離婚はしない」と決められる方も少なくありません。離婚を回避する方針でご依頼をお受けした場合に組み立てる内容を、いくつかご紹介します。
中心になるのは、婚姻費用を継続的に確保する仕組みです。婚姻費用の調停か審判で金額を確定させ、夫の給与振込口座の銀行と支店まで特定しておけば、夫が支払いを止めた瞬間に給与の差押えに動けます。差押えができる態勢を整えておくこと自体が、夫に「払い続けるしかない」と思わせる抑えになります。実際、調停で金額が固まった後は、夫が一度も支払いを滞らせなかった、という事案のほうがむしろ多いのです。
次に、夫が将来離婚訴訟を起こしてきた場合に備えた論点の整理です。有責配偶者からの離婚請求の三つの要件のうち、別居期間、未成熟子の有無、苛酷な状況のどれが争点になるかを、早い段階で見定めておきます。専業主婦の方の場合、苛酷な状況の主張がとくに有効な論点です。年齢、再就職の現実味、年金の資格の状況、住まいの問題、これらを一つずつ丁寧に示していきます。
加えて、夫が生活費の入金を止める、共有の口座からお金を引き上げる、保険を解約するといった強い手に出る可能性に備え、当面の生活資金、できれば半年から1年分を、別居の前にご自身の名義の口座に移しておくことをお勧めします。誤解されやすいのですが、これは夫の財産を奪う話ではありません。家計のなかで妻が管理してきたお金を、夫の手の届かない自分の口座に置いておく、というだけのことで、何ら違法ではありません。
そして、心のささえを並行して確保しておくこと。離婚の問題は、法律の問題であると同時に、長い時間をかけた感情の整理を必要とします。信頼できるご友人、必要に応じてカウンセラーや心療内科、堺市配偶者暴力相談支援センターをはじめとする自治体の女性相談窓口。こうした支えを早めに用意しておくことが、腰を据えて臨むための基盤になります。
「条件交渉に切り替える」と決めた場合の進め方
逆に、四つの初動を踏んだうえで、条件の話し合いに切り替えて離婚すると決められた場合は、交渉の設計に入ります。
出発点は、夫の財産の全体像をつかむことです。預貯金、有価証券、保険、退職金、年金分割、不動産、自社株、医療法人の出資持分まで、対象になり得るものを洗い出し、それぞれの評価の時点(別居時か離婚時か)と評価の方法を固めていきます。詳しくは、【堺 離婚 弁護士】高収入の夫が「財産を隠す」とき、弁護士はどう動くかと離婚の財産分与の計算方法とポイントをご覧ください。
ここで、見落とされがちな年金分割について申し上げておきます。会社員や公務員のご主人と離婚する場合、婚姻期間中の厚生年金の記録を分け合えるのが年金分割です。平成20年4月以降の妻が扶養に入っていた期間は、3号分割として、請求すれば自動的に2分の1に分けられます。一方、それ以前の期間や共働きの期間は、合意分割といって、割合(上限2分の1)を別途取り決めて請求する必要があります。ここで実務上いちばん注意すべきなのが、年金分割の請求には、原則として離婚の翌日から2年という期限があることです。離婚の話がまとまった安心感から手続を後回しにして、この2年を過ぎてしまうと、本来分けられたはずの年金を受け取れなくなります。離婚条件を詰める段階で、必ず一緒に押さえておくべき項目です。
次に、慰謝料の有無と金額の見立てです。夫が有責配偶者である場合、慰謝料の上積みは大きな交渉材料になります。離婚の条件を構成するお金の項目は、財産分与、慰謝料、別居期間中の婚姻費用の精算、養育費、年金分割と、いくつもの柱から成り立っています。これらを総合して組み立てることで、納得のいく結論に近づきます。
進め方としては、話し合いでまとまれば公正証書に、まとまらなければ離婚調停に、それでもまとまらなければ離婚訴訟に、と段階を踏んで使い分けます。協議離婚と調停離婚のどちらを選ぶかの判断は協議離婚と調停離婚のどちらを選択すれば良い?に、別居期間との関係は離婚成立に必要な別居期間はどのくらい?別居前の注意点も紹介にまとめていますので、あわせてお読みください。
堺市の妻が堺 離婚 弁護士に相談すべきタイミング|堺東駅前事務所の視点
「離婚を切り出されたばかりで、自分の気持ちもまだ定まっていない。こんな段階で弁護士事務所に行ってよいのか」というご相談は、ほとんどの初回相談で最初に聞かれます。お答えはいつも決まっていて、夫から離婚を切り出された当日か翌日にお越しいただくのが理想です、とお伝えしています。
理由は、ここまで述べてきた四つの初動、つまり不受理申出、預貯金などの資料の確保、婚姻費用の請求、有責配偶者の判例の活用が、いずれも動き出しの早さで結果が決まるからです。1週間遅れれば、その分だけ夫の側の準備が進み、妻の側の選択肢が狭まります。半年後、1年後に「あのとき相談しておけば」と悔やみながら来られる方を、毎年何人も見ています。
田渕総合法律事務所は、大阪府堺市堺区一条通、堺東駅から徒歩約5分の場所にあります。大阪家庭裁判所堺支部、大阪地方裁判所堺支部、堺合同公証役場まで、いずれも徒歩圏内という立地で、堺市・堺東エリアの離婚事件を中心に扱ってきました。とくに、ご主人が医師、開業医、堺市内の病院の勤務医、上場企業の役員、堺市役所の幹部、士業といった40代以上の女性からのご相談を多くいただいており、有責配偶者からの離婚請求への対応、高額の財産分与、医療法人や中小企業の出資持分の評価といった、込み入った事案の経験を重ねてきました。
初回相談は無料、土日祝のご相談、夜間のご相談にも対応しています。ご予約は、お電話、またはお問い合わせフォームから24時間お受けしています。
夫からまだ離婚届を出されていない段階、別居がまだ始まっていない段階、別居が始まったばかりの段階。いずれであっても、早ければ早いほど打てる手が多いのが、離婚事件の特徴です。「とりあえず話を聞いてほしい」という段階でも、ご遠慮なくお越しください。
よくあるご質問|「堺 離婚 弁護士」で検索している方からよく聞かれる点
夫から離婚を切り出された段階で、堺東の事務所での初回相談で繰り返しいただくご質問を、こちらに整理しておきます。本文を読んだうえで、なお不安が残る方は、まずこちらをご覧ください。
Q1|夫から離婚届を勝手に出されないか心配です。今すぐ自分でできることはありますか?
ご本人だけで今日のうちに終えられる手続として、離婚届不受理申出があります。本人確認書類(運転免許証など)を持って、本籍地または住所地を管轄する区役所(堺市内なら堺区役所など)の戸籍係に行かれれば、その日に受理されます。手数料は無料、有効期間は取下げまで無期限で、夫への通知も原則としてありません。後でやはり離婚に応じると決めた場合は、いつでも取り下げられますから、迷われたらまず出しておくのが堅実です。費用ゼロでかけられる保険のようなもの、とお考えください。
Q2|夫が「離婚しないなら生活費は払わない」と言ってきます。本当に止められてしまうのですか?
理論上は、夫婦である間は収入に応じて生活費(婚姻費用)を分担する義務があり(民法第760条)、夫が一方的に止めることは認められません。しかし実務では、夫が事実として支払いを止めるのを物理的に防ぐ方法はありませんから、止められたらすぐに大阪家庭裁判所堺支部に婚姻費用分担調停を申し立てる、というのが現実の動き方になります。生活が立ち行かない事情があれば、審判前の保全処分で仮払いを求める手段もあります。給与所得者のご主人なら、勤務先と給与口座を押さえておけば、最終的に給与の差押えまで進めます。実際には、差押えに至る前に、夫が自分から支払いを再開する例が多数です。
Q3|夫の不倫が原因なのに、夫から離婚を強く迫られています。私は離婚に応じるしかないのでしょうか?
応じる義務はありません。最判昭和62年9月2日大法廷判決により、不倫をした側からの離婚請求は、別居が相当の長期間に及び、未成熟の子がおらず、相手方が苛酷な状況に置かれない、という要件を満たさない限り、裁判所では認められません。理論上は年数の線引きはありませんが、実務の感覚では、別居が8年から10年に達しない段階で夫が離婚訴訟を起こしても、認められるのは難しいところです。離婚が成立しない間は婚姻費用を受け取り続けられますから、時間を味方につけて、慰謝料を含めた条件の話し合いを進めるのが、現実的な進め方になります。
Q4|まだ別居していません。この段階で弁護士に相談するのは早すぎますか?
むしろ、別居の前のご相談がいちばん意味があります。ここまでお伝えした四つの初動、つまり不受理申出、預貯金などの資料の保全、婚姻費用の請求の準備、有責配偶者の判例を踏まえた備えは、別居の前にどれだけ準備できるかで、後の交渉力が決まるからです。当事務所では「夫はまだ離婚を切り出してきていないが、様子がおかしい」「不倫の疑いがある」という段階のご相談も、毎月何件もお受けしています。早ければ早いほど、打てる手は多くなります。
Q5|夫が開業医・経営者で、財産を隠している気がします。どう動けばよいですか?
高収入の夫が財産を隠す手口には、いくつかの類型があります。個人の預金を医療法人の口座やご両親名義の口座へ移す、生命保険を解約して現金に換える、自社株を低い評価額で第三者に譲る、退職金の見込額を低く見せる、といったものです。まず、ご自身が同居中に把握していた情報、たとえば通帳の見開き、保険証券のコピー、税理士事務所からの郵便物の宛名などを、すべて書き出して残すことが出発点になります。詳しくは別コラム【堺 離婚 弁護士】高収入の夫が「財産を隠す」とき、弁護士はどう動くかにまとめています。家庭裁判所には調査嘱託、弁護士会には弁護士会照会という財産を調べる手段があり、堺管内の家裁でも実際に使われています。
Q6|年金分割は、離婚すれば自動的にしてもらえるのですか?
いいえ、ここは注意が必要です。平成20年4月以降に妻が扶養に入っていた期間は、3号分割として請求すれば自動的に2分の1に分けられます。しかし、それ以前の期間や共働きの期間は、合意分割といって、分ける割合を別途取り決めて請求しなければなりません。そして実務でいちばん見落とされやすいのが、年金分割の請求には、原則として離婚の翌日から2年という期限があることです。離婚がまとまった安心感から後回しにして、この2年を過ぎてしまうと、本来受け取れたはずの年金を取り戻せなくなります。離婚の条件を決める段階で、必ず一緒に手続を済ませておいてください。
まとめ|堺 離婚 弁護士に相談する前に押さえるべき四つの初動
夫から突然「離婚したい」と切り出されたとき、まず大切なのは、即答を避けること、そして感情を脇に置いて、判例と実務に裏づけられた初動を踏むことです。
四つの初動をもう一度整理します。離婚届不受理申出を区役所に出して、勝手な届出を止める。預貯金、通帳、保険、退職金など、家計に関わる書類を、できる範囲で記録し保管する。別居が始まると同時に、内容証明と婚姻費用分担調停で婚姻費用を請求する。そして、有責配偶者からの離婚請求は判例上ほぼ通らないことを踏まえ、焦らずに構える。
そのうえで、ご自身の人生として、離婚を回避するのか、条件の話し合いに切り替えて離婚するのかを、時間をかけて選んでいただく。どちらの選択も尊重されるべきもので、弁護士の役割は、どちらの方向にも切り替えられる状態を保ちながら、条件の話し合いまでご一緒にお手伝いすることだと考えています。
堺市・堺東エリアで夫から離婚を切り出された方は、ご自身の判断で動かれる前に、一度、堺 離婚 弁護士にご相談ください。田渕総合法律事務所では、堺東駅前の事務所で、関西の家庭裁判所の運用と実務に通じた弁護士が、その日からの動き方を一緒に組み立てます。初回相談のご予約は、お問い合わせフォームから、24時間お受けしています。
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◆ 略歴
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2004年 防衛大学校 中退
2009年 大阪市立大学法学部 卒業
2014年 司法試験予備試験合格
2016年 大阪弁護士会登録(69期)
<所属>
大阪市立大学(現在の大阪公立大学)法学部 非常勤講師
大阪市立大学ロースクール アカデミックアドバイザー
大阪市立大学 有恒法曹会
大阪弁護士会 行政問題委員会、行政連携センター
<資格>
弁護士
行政書士
教員免許(中学社会・高校地歴公民)
<著書>
「生徒の自殺に関する学校側の安全配慮義務違反・調査報告義務を理由とする損害賠償請求事件」(判例地方自治469号掲載)
「行政財産(植木団地)明渡請求控訴事件」(判例地方自治456号掲載)
<学会発表>
「改正地域公共交通活性化再生法についての一考察-地域公共交通網形成計画に着目して-」(公益事業学会第67回大会)
◆ ホームページ
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【ココナラ法律相談】
https://tabuchi-law-office.com/rikon/