依頼者様は、運送会社でトラック運転手として勤務していました。早朝から乗務を開始し、業務が深夜に及ぶこともあるなど、長時間の勤務が続いていました。その一方で、これだけ長い時間働いているにもかかわらず、時間外労働に対する残業代がほとんど支払われていないことに、次第に疑問を感じるようになりました。当初は、運送業の仕事は勤務時間が長くなることもあるため、ある程度は仕方がないと考えていたものの、勤務を続ける中で、実際に働いた時間と支払われている賃金との間に大きな差があるのではないかと考えるようになり、これまでの勤務について振り返ったところ、未払いとなっている残業代が数年分に及んでいる可能性があることに気づきました。これまで長時間働いてきた分の残業代をきちんと請求したいと思いましたが、過去の勤務時間をどのように証明すればよいのか、残業代をどのように計算すればよいのか分からず、一人で会社に請求することに不安を感じ、これまでの勤務実態をもとに残業代を請求できるのか、請求するためにはどのような資料が必要なのかを確認するため、相談に来られました。
長時間の乗務を続けても残業代がほとんど支払われていなかった
依頼者様は、運送会社でトラック運転手として勤務し、早朝から深夜に及ぶ長時間の乗務を続けていたにもかかわらず、その勤務実態に見合う残業代はほとんど支払われていませんでした。長期間にわたって未払いの状態が続いていたことから、依頼者様は過去の勤務について残業代を請求できないかと考えましたが、残業代を請求するには、実際に何時間働いていたのかを明らかにし、未払いとなっている金額を具体的に算出する必要があったため、まずはこれまでの勤務状況や未払いとなっている残業代について整理し、どのような資料をもとに請求を進められるのかを確認することから始めました。トラック運転手の仕事は、実際の運行だけでなく、運行前後の準備や作業などにも時間を要することがあるため、会社が把握している運行時間だけでは実際に働いた時間の全体を把握できない場合があります。また数年にわたって長時間の勤務が続いていたことから、未払いとなっている残業代も積み上がっていると考えられ、過去の勤務実態を確認したうえで、会社に対して適切な請求を行う必要がある状況でした。
数年分の残業代をどのように請求すればよいか分からず相談へ
依頼者様は、長時間働いてきたにもかかわらず、残業代が十分に支払われていないことについて、会社に請求したいと考えていましたが、残業代を請求するためには、単に「長時間働いていた」と伝えるだけではなく、いつからいつまで勤務していたのか、どの程度の時間外労働をしていたのかを具体的に確認し、その内容をもとに請求額を算出する必要がありました。特に、数年分の未払い残業代を請求する場合には、過去の勤務記録を確認しながら労働時間を整理し、どの期間について、どの程度の残業代が発生しているのかを一つずつ確認する必要があったため、依頼者様自身ですべての勤務時間を整理し、会社側に請求することは容易ではありませんでした。また、残業代請求に必要となる資料がすべて手元にあるとは限らず、会社側が保管している記録を確認する必要もあったため、これまでの勤務実態をもとに未払い残業代を請求できるのか、どのような資料を用意すればよいのか、また、会社に対してどのように請求を進めればよいのかを確認するため相談に来られました。
ご相談を受け、まずは依頼者様からこれまでの勤務状況や給与の支払い状況について詳しく伺い、未払いとなっている残業代が発生している可能性について検討しました。残業代を請求するためには、実際にどの程度の時間外労働をしていたのかを明らかにしたうえで、その時間をもとに請求額を算出する必要があるため、依頼者様が長時間勤務をしていたという事情だけでなく、日々の乗務状況を客観的な資料から確認することにしました。そこで、依頼者様が保管していたタコグラフや運転日報などを確認するとともに、会社側に保管されている勤務に関する記録についても確認する方針としました。これらの資料をもとに実際の労働時間を整理し、未払いとなっている残業代を具体的に算出したうえで、会社側との交渉による解決を目指して対応を進めることとしました。
未払い残業代を請求するため、実際の労働時間を明らかにする必要があった
残業代を請求するには、長時間働いていたという事情だけでなく、実際にいつからいつまで働いていたのかを確認し、時間外労働の時間を具体的に算出する必要があります。特にトラック運転手の場合、乗務時間だけでなく、運行前後の作業などが発生することもあるため、勤務実態をできるだけ具体的に確認する必要があったため、依頼者様から提供された資料を確認しながら勤務状況を整理するとともに、手元にない記録については会社側に保管されている資料の確認も進めることにしました。
残業代を正確に計算するため、勤務実態を整理
まず、依頼者様がどのような勤務をしていたのかを把握するため、これまでの乗務状況や勤務に関する資料を確認しました。未払い残業代の金額を算出するには、対象となる期間の労働時間をできる限り正確に把握する必要があるため、単に給与明細上の支給額を確認するだけではなく、実際の勤務時間と照らし合わせながら、時間外労働がどの程度発生していたのかを整理していきました。こうして勤務実態を具体的に把握することで、会社側に対してどのような内容の残業代を請求するのかを明確にしていきました。
タコグラフや運転日報から実際の労働時間を確認
依頼者様がどのような時間帯に乗務していたのか、日々の勤務実態を確認するため、タコグラフや運転日報を精査しました。長時間勤務の実態を残業代請求につなげるためには、依頼者様の記憶だけに頼るのではなく、客観的な資料から勤務時間を確認することが必要となるため、資料を一つずつ確認し、実際の労働時間を把握していきました。
会社側が保有する記録についても確認する必要があった
残業代を適切に算出するためには、できる限り多くの勤務記録を確認し、実際の労働時間を裏付ける必要があるため、依頼者様が保管している資料に加えて、会社側が保有している記録についても確認することにしました。会社側にしかない資料を確認することで、依頼者様の手元にある資料だけでは把握しきれない勤務実態を補い、残業代の請求内容をより具体的に整理することができるからです。
証拠をもとに未払い残業代を請求する方針を決定
勤務状況を確認したうえで、次に、収集した資料をどのように残業代請求につなげていくかを検討しました。残業代の請求では、実際の労働時間を客観的な資料によって示すことが、会社側との交渉を進めるうえでも重要なポイントとなるため、運送業における勤務実態を示すタコグラフや運転日報を活用し、不足する資料については会社側の記録を確認することで、請求内容を具体化していく方針としました。また、今回のご依頼では、訴訟を提起するのではなくまずは会社側との交渉によって解決を目指すことになりました。
運送業特有の記録を活用して労働時間を立証する
トラック運転手の残業代を請求するにあたり、実際の勤務時間をどのように確認するかが一つのポイントであったため、依頼者様のタコグラフや運転日報を確認し、日々の乗務状況を具体的に把握することにしました。これらの資料から勤務実態を整理することで、依頼者様が長時間勤務をしていたという主張を客観的な記録によって裏付け、未払い残業代の請求につなげていきました。
会社側の記録を補い、請求内容を具体化する
残業代の請求額を具体的にするには、対象となる期間の労働時間をできるだけ正確に把握する必要があるため、手元の資料だけで判断するのではなく、会社側に残されている記録についても確認を進め、不足している情報を補いながら勤務実態を整理することで、会社側に提示する残業代の請求内容を具体化していきました。
訴訟ではなく交渉による早期解決を目指す
未払い残業代を請求する方法としては、会社との話し合いで解決を目指すほか、交渉で合意に至らない場合には労働審判や訴訟などの手続きを検討することもできますが、本件では、できる限り訴訟による負担を避けながら、依頼者様が納得できる条件での解決を目指しました。確認した資料をもとに依頼者様の勤務実態や残業代の請求内容を整理し、まずは会社側に請求の内容を伝えたうえで、話し合いによって解決できるかを探る方針としました。
タコグラフや運転日報を精査し会社と交渉
請求方針を決めた後は、実際の勤務時間を明らかにするため、依頼者様から提供された資料を一つずつ確認しました。特に、タコグラフや運転日報については、日々の乗務状況を確認しながら労働時間を整理しました。また、手元の資料だけでは不足する部分については、会社側が保有する記録を確認するための対応も行い、勤務実態を裏付ける資料を整理したうえで、未払いとなっている残業代について会社側との交渉を進めました。
資料を一つずつ確認して実際の労働時間を集計
残業代を請求するためには、単に長時間勤務をしていたという事情だけではなく、具体的に何時から何時まで勤務していたのかを確認し、時間外労働がどの程度発生していたのかを明らかにする必要があるため、依頼者様から提供された資料をもとに、日ごとの勤務状況を一つずつ確認していきました。特に今回は数年分の残業代が問題となっていたため、対象となる期間について、タコグラフや運転日報に記録された乗務時間や運行状況を確認し、資料ごとの記録を照らし合わせながら、実際の労働時間をできる限り正確に把握するように進めました。こうして日々の勤務時間を集計し、時間外労働がどの程度発生していたのかを整理することで、未払いとなっている残業代の請求内容を具体的に検討していきました。
弁護士会照会を活用して不足していた記録を補完
依頼者様が保管していた資料だけでは確認できない情報については、会社側に保管されている記録を確認する必要があるため、弁護士会照会を活用し必要な記録の確認を進めました。手元にある資料と会社側にある記録を照らし合わせながら勤務実態を整理することで、残業代請求の根拠となる資料を補い、請求内容をより具体的にしていきました。
算出した未払い残業代をもとに会社側と交渉
交渉では、依頼者様から確認した勤務実態や、タコグラフ、運転日報などの資料をもとに、これまでの労働時間を具体的に示し、未払いとなっている残業代を会社側に請求しました。残業代の請求額についても、実際の勤務記録から算出した労働時間をもとに整理し、どのような勤務をしていたのか、なぜその金額の残業代が発生するのかを確認したうえで、会社側との話し合いを進めました。長時間労働をしていたという事実だけを伝えるのではなく、客観的な資料によって勤務状況を具体的に示しながら請求内容を説明することで、会社側との話し合いを続け、依頼者様が受け取る解決金の金額などについて条件を調整しながら、訴訟によらず解決するための交渉を進めました。
交渉を重ね解決金300万円の支払いで合意
会社側との交渉では、これまでに確認した勤務記録や労働時間の集計結果をもとに、未払い残業代について話し合いを進め、双方で解決条件について調整を重ねた結果、会社側が解決金として300万円を支払う内容で合意が成立しました。訴訟を提起することなく交渉によって解決に至り、ご依頼から約10か月で今回の未払い残業代の問題を終えることができました。残業代の請求では、未払いとなっている金額を請求するだけでなく、会社側から提示された条件についても内容を確認し、依頼者様がどのような条件であれば納得できるのかを踏まえて調整していく必要があるため、これまでに確認した勤務実態や残業代の算出結果をもとに、会社側との交渉を継続していき、会社側からの回答や提示された条件を確認しながら、未払い残業代の問題をどのような形で解決するのかについて、双方の主張を踏まえて話し合いを重ね、最終的な合意に向けて交渉を進めました。会社側との交渉を重ねた結果、会社が解決金として300万円を支払う内容で合意が成立しました。本件では、タコグラフや運転日報などをもとに勤務実態を整理し、会社側にある記録についても確認したうえで交渉を進めた結果、訴訟による手続きを行うことなく、会社側との話し合いによって解決金300万円の支払いを受ける内容で問題を解決することができました。
依頼から約10か月で未払い残業代の問題を解決
今回のご依頼は約10か月で、勤務実態を確認するための資料の精査や労働時間の集計、会社側との交渉などを進め、最終的に解決金300万円の支払いで合意が成立しました。
長年にわたる未払い残業代について、勤務実態を資料から整理し、請求内容を具体化したうえで会社側との交渉を進めたことで、訴訟によらず解決に至りました。
時効を踏まえ、記録が残っている段階で早めに相談する
未払い残業代には時効があるため、請求を検討している場合には、できるだけ早い段階で勤務記録などを確認することが大切となります。2020年4月1日以降に支払期日が到来する賃金については、賃金請求権の消滅時効期間が5年に延長され、当分の間は3年とされています。また、時間が経過すると、当時の勤務状況を示す資料を確認することが難しくなる場合もあるため、未払い残業代について疑問を感じた場合には、手元にある資料を整理したうえで、早めに弁護士へ相談することをおすすめします。
大阪・堺エリアで未払い残業代にお悩みなら田渕総合法律事務所へ
長時間勤務を続けているにもかかわらず、残業代が十分に支払われていないと感じていても、「自分の場合、本当に請求できるのか」「何を証明すればよいのか分からない」と、一人で悩んでしまう方もいらっしゃいます。特に運送業では、早朝から深夜まで勤務していたとしても、実際の労働時間をどのように確認すればよいのか分からないこともありますが、タコグラフや運転日報、給与明細など、手元に残っている資料から勤務実態を確認できる場合もあります。田渕総合法律事務所では、これまでの勤務状況や給与の支払い状況、お手元にある資料などを確認し、未払い残業代を請求できる可能性や、どのように請求を進めていくのがよいかを一緒に検討していきますので、長時間勤務や残業代の未払いについて少しでも気になることがあれば、一人で抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。
本件では、依頼者様が保管していたタコグラフや運転日報などを確認し、数年分の勤務状況を一つずつ整理し、手元の資料だけでは確認できない部分についても会社側の記録を確認して、実際の労働時間をできる限り具体的に把握したうえで、未払い残業代を算出しました。残業代請求では、「長時間働いていた」という事情だけではなく、いつ、どの程度働いていたのかを資料によって示すことが重要になります。特に運送業では、日々の運行に関する記録が労働時間を確認するための手がかりとなる場合があります。未払い残業代について請求を検討しているものの、どのような資料が必要なのか分からない場合でも、まずは現在手元にある勤務記録や給与明細などの資料の内容を確認しながら、残業代を請求できる可能性や今後の進め方を一緒に検討していきますので、お気軽にご相談ください。
※守秘義務に配慮し、複数の取扱事例をもとに金額・属性等を一部変更した代表的な事例です。